7/17は理学療法の日!理学療法士のお仕事について
7月17日は理学療法の日です。
訪問看護ステーションでは、看護師の他にリハビリを行う理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が自宅で療養を行う方々のサポートをしています。
今回は理学療法士のお仕事について、実際にタツミ訪問看護ステーション伊勢原で働く理学療法士、Oさんのお話を伺いながら、ご紹介したいと思います。
・理学療法ってどんなもの?
・理学療法の対象となる疾患
・訪問リハビリでできること
・訪問リハビリを目指している方へ
理学療法ってどんなもの?
体の機能回復や維持のために、医師の指示に基づいて行われる治療行為や訓練のことを「医学的リハビリテーション」と呼びます。その一つが理学療法です。
理学療法は、体の機能が低下した状態の人に対して、基本的な動作能力(歩く、座る、立ち上がるなど)の回復を主な目的としたリハビリです。
体操など体を動かすことで運動機能の回復を促す運動療法と、「温熱」や「寒冷」「電気刺激」などの物理的エネルギーを利用して症状の軽減、回復を促す物理療法があります。
理学療法士(PT:Physical Therapist)が担当します。
医学的リハビリテーションには他にも、手工芸など細かい作業を通じて日常的な動作の回復を図る作業療法、発声や嚥下機能の回復を図る言語療法があります。それぞれ作業療法士(OT:Occupational Therapist)、言語聴覚士(ST:Speech-Language-Hearing Therapist)が担当します。
ご本人やご家族の希望を伺い、ケアマネージャーさんと話し合いながら、リハビリの内容を決めていきます。ご家族の方にも必ず指導を行います。
また、ST(言語聴覚士)さんが付かないご利用者さんには、私たちPT(理学療法士)が、言語の訓練や飲み込みの確認をしたりすることもあります。病院とはまた違った、幅広い対応が求められます。
理学療法の対象となる疾患
理学療法の対象となる可能性のある疾患には、以下のようなものがあります。
・中枢神経疾患:脳梗塞、くも膜下出血、頭部の外傷、パーキンソン病、小児発達障害、脳性麻痺など
・運動器の疾患:手足や脊椎の骨折、リウマチや腰痛、四肢の切断など
・呼吸器疾患:肺炎や喘息、術後の肺機能低下など
・心疾患:心筋梗塞や狭心症など
・内科的疾患、体力低下:術後の体力低下、糖尿病、運動機能の低下が予想される高齢の人など
・精神疾患:うつ病や統合失調症などの精神疾患に身体疾患を併発している人など
伊勢原事業所では、脳血管障害や難病の方、骨折などの整形疾患の方が中心となっています。
訪問リハビリでできること
現在、厚生労働省が在宅医療を推進していることもあり、訪問リハビリテーションの需要も増加しています。病院や施設に比べて専用の機器等が使えないため手段が限定されますが、通院が難しい方、個別できめ細かいリハビリを受けたい方にとっては大きなメリットがあります。
訪問時には、具体的にどんなことを行っていますか?
洗面所をお借りして手洗いと消毒をした後、体調の確認や血圧・脈拍・酸素飽和度の測定、前回から変わったことがないかを確認して、リハビリに入ります。
何か気になることがある場合には、看護師と情報共有をしながら対応します。PTも救急的な要素が求められる場合もあります。
Oさんが訪問リハビリを選んだのはなぜですか?
訪問のお仕事をしていて、よかったと思う時はどんな時ですか?
訪問する上で、大切にしていることはどんなことですか?
また、私たちの仕事はご病気やけがなど、大変な状況の中に成り立っているものなので、できるだけ訪問に行った時にはご利用者さんの笑顔が見られるように、ということを意識しています。喜んでいただけた時はとても嬉しいですね。
私も初対面の人と話すのが得意というわけではないのですが、1対1だからこそできる、ご利用者さんとの会話を大事にしながら、リハビリを行っています。
訪問リハビリを目指している方へ
これから訪問リハビリで働きたい人へ、何かアドバイスをお願いします。
まとめ
理学療法士は医療分野だけでなく、障害福祉や介護福祉分野、スポーツの分野等で幅広く活躍しています。
リハビリという言葉は、2つの単語「Re(再び)」+「Habilis(適した)」が語源となっており、「再びその人らしくいられるため」の手助けです。
何らかの理由で一時的、または長期的に体を自由に動かせなくなってしまう可能性は誰にでもありますが、そんな時に理学療法士は心強い味方となってくれることでしょう。