災害時に備えて備蓄を見直そう!あなたの備えは大丈夫?
災害は、いつ起こるか分かりません。首都直下型地震や南海トラフ大地震は、この30年以内に高い確率で発生すると言われています。
大規模災害が起こると、電気、ガス、水道がストップし、スーパーやコンビニエンスストアから食料品がなくなる恐れがあります。いざという時に困らないよう、備蓄を見直してみましょう。
・ちょうどいい備蓄の量はどのくらい?
・分散備蓄のすすめ
・ローリングストック法で、日常生活に組み込もう
・ローリングストックのメリット
・ローリングストックに向いている食材
・備蓄食のお料理レシピ
・鞄の中に防災ポーチを
ちょうどいい備蓄の量はどのくらい?
備蓄と言っても、何をどれくらい準備すればいいのかよくわからない、という方も多いかもしれません。一般的に3日~1週間分の備蓄と言われますが、家族構成によって詳細は変わってきます。そういった方のために、東京都は東京備蓄ナビを公開しています。
このサイトでは、一緒に住んでいる人の人数、性別、年代、住居の種類(戸建て/集合住宅)、ペットの有無を回答すると、必要な品目と必要量の目安がリストにて表示されます。
※東京備蓄ナビサイト画面より
※東京備蓄ナビサイト画面より
またスムーズに備蓄品が購入できるよう、ECサイトのリンクも表示されています。
必要な物なので後回しにせず、すぐに購入するようにしましょう。
※東京備蓄ナビサイト画面より
分散備蓄のすすめ
家族分の備蓄品を揃えると、量も多くなるため収納場所の確保も課題です。
そこでおすすめなのが、分散収納。備蓄品は一カ所にまとめておくと、万が一ドアが開かなくなったり、家具が倒れてその部屋に入れなくなったりすると、使用することができなくなってしまいます。
中でも水は特に場所を取ります。1日3リットルを家族4人分、3日分備えるとすると、36リットル。2リットルのペットボトルでは18本が必要です。物置だけでなく玄関や廊下の収納、クローゼットの隙間、キッチンやパントリー、床下収納など、少しずつ分けて収納することにより取り出せなくなるリスクも減らすことができます。
ローリングストックで、日常の食材に組み込もう
備蓄方法で現在主流になってきているのが、ローリングストック(日常備蓄)です。
今までの防災備蓄は、賞味期限の長い非常食を準備し、触らずに保管しておくというものでした。
ローリングストックとは、普段使っている食材や日用品を少し多めに買っておき、日々の生活の中で使いながら随時補充していくという考え方です。
ローリングストックのメリット
◆余計なコストがかからない
防災用の水や非常食は、賞味期限が長い分少し値段が高くなります。しかし日常備蓄では、いつか食べる、使うものを先に購入するだけなので、無駄なお金がかからないというメリットがあります。
◆古い物から消費し、新しいものを買い足していくので、期限切れを防ぐことができる
非常食は利用する機会がないまま、消費期限を迎えてしまい無駄になることがありますが、日常的に使用するため、無駄になりません。
◆災害時でも、普段から食べ慣れているものを食べることができる
最近の非常食は美味しいものが増えてきましたが、非常時だからこそ、食べ慣れているものを食べることで安心できます。
◆「買い占め」が起きても影響を受けない
災害時には買い占めが起こり、お店から食料品が無くなります。日頃から十分な量を自宅に備えておけば、焦る必要もなくいざという時にも安心です。
ローリングストックに向いている食材
ローリングストックに向いている食材は、以下のような食材です。
【主食】
無洗米、パックご飯、カップ麺、乾麺(そうめん、うどん、パスタ等)、ホットケーキミックス、餅
【主菜】
肉・魚・豆などの缶詰、レトルト食品(カレーや丼のもと、パスタソース等)
【副菜】
日持ちする野菜(根菜、芋類等)、野菜ジュース、乾物(ひじき、わかめ等)即席スープ
【果物】
日持ちする果物(りんご、柿、みかん等)、ドライフルーツ、フルーツの缶詰
備蓄食のお料理レシピ
非常時でも備蓄品をうまく活用すると、いつもと変わらない食事をとることも可能です。
普段のメニューにも使えるレシピをご紹介します。
・熱源はカセットコンロを使用
◆ツナとトマトのパスタ
パスタをスープで煮るので、水が節約できて茹でる手間も省けます。
早ゆでパスタを使うことで、ガスも節約できます。
フライパンが小さい場合には、半分に折って入れましょう。
【材料(2人分)】
・ツナ缶(汁ごと)…1個
・トマト缶…1個
・パスタ(早ゆでが望ましい)…160g
・水…250g
・コンソメ…1個
・塩…適量
・粉チーズ(あれば)…適量
【作り方】
1. フライパンにトマト缶と水を入れて火にかけ、沸騰したらパスタとツナ缶を入れる。
2. パスタ同士がくっつかないように、全体を混ぜながら表示時間どおりゆでる。
3. 表示時間になったら強火にして水分を飛ばし、コンソメ、塩、粉チーズで味を調える。
◆サバのトマトカレー
缶詰を使うので短い時間で完成します。
普段のメニューとして食べる場合には、野菜を追加するとよいでしょう。
【材料(2人分)】
・鯖の水煮缶(汁ごと)…1個
・トマト缶…1/2個
・カレールー…2かけ
・水…100cc
・パックご飯…2個
【作り方】
1. フライパンに鯖の水煮、トマト缶を入れて火にかける
2. 沸騰したらカレールーを加えて混ぜる
【パックご飯の温め方】
1. 鍋に水を入れて、お湯を沸かす
2. 15分程度加熱する。
※湯煎のお湯はレトルト食品などを温める時に繰り返し使用できます。
(料理には使用しないでください)
鞄の中に防災ポーチを
災害が起きるのは、家にいる時とは限りません。外出先で何かあった時に困らないように、常に防災ポーチを持ち歩くと安心です。
◆防災ポーチの中身の一例
・小銭
・モバイルバッテリー
・ティッシュ/ウエットティッシュ
・ミニホイッスル
・ミニライト
・ポリ袋
・マスク
・絆創膏
・携帯トイレ
・個包装のお菓子(飴やキャラメルなど)
・個人情報カード
ほとんどの物が100円ショップ等で手軽に手に入ります。携帯するポーチは大きすぎないものが良いでしょう。
まとめ
いつ起こるか分からない災害。備えておくことで被害を少なくすることができます。(非常持ち出し袋の備えや家具の対策については、過去のコラム「東日本大震災から10年!今こそ防災対策の見直しを」をご確認ください。)
自分の身は自分で守れるよう、改めて備えを見直してみましょう。