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2018.02.02訪問介護事業所へ社員研修を開催させて頂きました! 後篇
前回の記事の続きです。
介護の現場は必ず対象者がいます。
その対象者にきちんと指示を伝えているでしょうか。
いわゆる声掛けとしての指示は出していると思いますが、肝心なのはそれが相手に伝わっているかどうかです。
「自分は言ったから、伝わっているはず」
実はそれが自分勝手な思い込みの可能性があります。
「言ったのにやってくれない」はもしかすると、そもそも伝わっていない場合もあるのです。
今回は視力低下の方の立ち上がり、歩行介助を例にとって、ワークに取り組んでもらいました。
目の見えない方が、曖昧な指示で立たされたり、歩かされたらどうでしょう?
恐怖心を抱くと思いませんか?
また急に腕をとったり、介護される側のペースと違うペースで動かしたりすると、それも恐怖心や不信感につながります。
ですから、「相手に伝える」はしっかりと行う必要があります。
その切り口として、スライドの「見る」、「話す」、「触れる」の重要性をお伝えし、それぞれを丁寧に行うことにより、介護される側の恐怖心や印象がどのように変わるかを体感してもらいました。
例えば、歩行介助の場合、「歩きますよー」と声掛けする方は多いでしょう。
それは間違いではないのですが、少し配慮が足りません。
というのも、「歩く」というのは、「目的の場所への移動手段」です。
「どこに」という目的地があって、歩き始めるものなのです。
ですから、歩行介助の場合も、「トイレまでまっすぐ歩きますよ」であるとか、どこに向かうかの指示を出すことで、歩き出しがスムーズになることは多々あります。
ヘルパーさんたちに話を伺うと、「今までそのように指示したことはなかった。実際にやってみると、少しのことなのに、まるで動き方が違いますね」と感想をくれました。
介護の対象はあくまで人です。人には意思があり、そこに働きかけることを「伝える」といいます。しっかり伝えて、相手の反応を待つゆとりを持つこと。
実際に限られた時間の中で、相手方への配慮を増やすのは難しく感じられる方もいらっしゃると思いますが、その少しの配慮が相手の笑顔につながるのであれば、取り組む価値はあるのではないでしょうか。
今回、研修に参加してくださった方々は、「明日からのサービスにいかします!」と気持ちよく言ってくださいましたので、今回の学びが良いサービスにつながることを期待したいと思います。
お忙しい中、研修へのご参加ありがとうございました。
また今月も他の事業所様で研修開催予定です。
在宅支援に関わる事業所様との連携強化も含め、当ステーションで出来ることは今後も積極的に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。