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2017.11.28第7回やまとリハビリテーション連絡会に参加!

こんにちは 大和事業所 理学療法士の宇佐美です。
11月17日に開催された第7回やまとリハビリテーション連絡会に当事業所スタッフPT尾森とPT宇佐美が参加してきました。

今回のテーマは「透析について」で、臨床工学技士、管理栄養士、理学療法士の方々が
腎臓と血液透析の基礎知識、慢性腎不全患者に対する食事療法とリハビリテーションについてお話してくださいました。

 

 

腎不全になると腎機能の回復は不可能であり、週に3回、4~5時間の人工透析が必要となります。人工透析患者は増加の一途をたどり、その半数が糖尿病性腎症由来であるそうです。

慢性腎不全患者では人工透析に加え、食事療法による栄養ケアとリハビリテーションが必要とされています。

食事療法では体重管理が大事であり、そのためには水分と塩分のコントロールが必要になります。
また、電解質の調整ができないため、カリウムやリンの過剰摂取に注意が必要であり、過剰摂取によって生じる諸問題とそれに対する具体的な対策をお話してくださいましたので、下記にいくつか挙げさせていただきます。

・減塩の方法について、主食は白米を選ぶ、味噌汁の具を増やし汁を半分にする、漬物は控えるなどちょっとした工夫の積み重ねで減塩が可能であること

・カリウムの摂取は、1日にみかん中サイズ1個、もしくはイチゴ中サイズ5個が目安になること

・リンの摂取については、食品添加物からの摂取は吸収率が高いため特に注意が必要であること

・リンやカリウムの摂取を減らす為には、水でさらしたり、お湯でさっと茹でると良いこと

など、利用者さんにも説明しやすい内容がたくさんあり、とても勉強になりました。

 

リハビリテーションに関しては、以前は人工透析患者には運動療法は行わないものと考えられていましたが、食事・運動・社会参加がサルコペニアと強く関連していることやリハビリテーションを行う方が生命予後が良いことが研究で明らかになっていて、合併症の予防と進展防止のためにも栄養ケアとリハビリテーションを併せて行うことが望ましいとされています。

 

在宅にて慢性腎不全患者に対して安全に運動療法を行うには、心機能のチェックや血糖値の経過、ドライウエイト、体重の推移等の検査結果を把握できるよう努める必要があります。そして、心機能や透析の影響による浮腫、血圧低下、酸素化不良、脱水、血糖値異常等をいち早く察知できるよう身体所見の観察を注意深く行っていくことが重要です。

また、いかに慢性腎不全の進行をくいとめられるかという予防的視点も非常に重要であり、慢性腎不全の原因の半数を占めている糖尿病の進行を予防するためにも、運動療法を行うことが重要であることを再認識しました。

当事業所でも伝達講習を開き、チェックすべき身体所見について整理して、共通の認識を持った上で安全に運動療法を提供できるように努めていきたいと思います!

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